原則として、リンパマッサージはリンパ液の流れに沿って心臓から遠い体の末端部から各リンパ節へと皮膚をさすってゆくのが手順です。また、施術者によってはリンパの最終出口にあたる鎖骨あたりからマッサージを始めなくてはいけない、という人もあります。
これは、リンパ管に圧力をかけてリンパ液を送り出すという考えとは正反対で、出口に近いところから順にリンパ液を先へ先へと送ることでリンパ管の圧力を下げ、後ろのリンパ液を吸い寄せるようなイメージになります。どちらが正しいとは一概に言えませんし、その人の体質に合う合わないということもあります。
また、リンパマッサージの大きなポイントはさする強さです。「マッサージ」という名前がついているので、皮膚の下の筋肉や脂肪にまで力を加えなくてはいけないような印象を受けますが、リンパマッサージの基本的は「タッチ」です。
リンパ管は皮膚の浅いところに分布しているので、そんなに強く力を加えると、かえってリンパ管を押しつぶしてしまうことになり、効果がないのです。ほんの少し指先に力を加え、皮膚をこする感じでリンパ液を送ってゆくのですが、適切な加圧の加減はなかなか初心者にはわかりにくいものです。マッサージする箇所と順番などを覚えるため、各地で開かれているエステの講習会や体験会に一度参加してみるのがもっとも早道かも知れません。なお、適度に皮膚を滑らせるための専用ジェルなどもあったほうがよいでしょう。
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